乗車券類1

今度は乗車券類の話題です。

現代における公共交通の料金収受システムは、定期券を含め「ICカード」を用いたものが都市部を中心に主流となりつつありますが、バスの場合は、地域によっては「バスカード」の取り扱いを行う事例も多くが残されています。

山口市営では、その営業期間においては遂にバスカードの導入すら実現せず終業してしまいましたが、それ以前には、全国各地のバス会社と同様に、車掌時代から様々な工夫において料金を収受し、また観光振興にも活用されるよう、知恵を絞った営業企画も展開されていたようです。
 
ここでは、そうした営業の一端を垣間見る、乗車券類についてご紹介していきます。

先ずは、私も大変お世話になっていた回数券からです。
(※画像は何れも完全に失効した旧山口市交通局のものです。加工済ですが悪用等は厳に慎んでください)

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■何れも年代不明ながら、山口県庁前~湯田温泉間が「10円」とされる、相当古い時期のものを含む。
 券面は印刷のほか、右から2番目のようにゴム印方式のものもある。
 
回数券は、比較的近年まで定期券と並んでバスの料金支払いシステムにおける双璧をなす存在として、古くから存在してきました。
山口市営においても年代によって様々な券面を持つものが確認されており、考古学的に収集していけば、極めて深い世界に陥るのはことは間違いありません。

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■「公用」と印字されたものは、市職員の移動用か。20円券の場合、11枚を200円で販売。

ただ、私の場合はハードウェアと比較して、こうしたソフト面に係る物品の収集はどちらかと言えばこれまで消極的でしたので、あまり多くを保有していませんでした。
従って、ここに掲げる私が保有するものは、近年、諸先輩方よりまとめて譲受したもので、決して年月をかけて収集してきたものではありません。

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■「特別乗車券」。区間を任意に記入して全区間を無償で乗車できるものか。年代不明。

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■こちらも年代不明ながら、フォントや金額からして比較的近年のものと思われる。

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■こちらも比較的近年のものと思われる綴り。「980円」は小郡駅~県庁間用か。

こうした経緯で手元にある乗車券類ですので、分析や整理は私にとっての今後の課題と言えるでしょう。

続きます。