時計について10

すると今度は、これまでの反応が嘘のように全く発熱せず作動するようになりましたので、これで漸く混迷した抵抗器の選定は、終了するかのように思われました。
ところが、、、

なんと今度は、時計の調整ボタンが何を押しても反応しなくなったのです。

色々と原因を分析してみると、どうやらこの調整用の回路は、除去した抵抗器よりも前の位置から分岐して12Vを受け取り、1000Ωの抵抗器を経由して集積回路に入っていたようなので、機体の外に抵抗器を置いた結果、調整回路に分岐する前からの抵抗値が高くなってしまい、調整回路が規定電圧(又は電流)に達しないため、機能不全に陥ったようでした。

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■機体の外に120Ω抵抗器(前述のミステル)を接続した図。調整ボタンが機能しなかった。


ならば、と今度は抵抗値をミステルの120Ω、さらには究極の手段として「セメント抵抗」100Ωをトライしてみましたが、やはり結果は変わらず。
調整出来ないのでは「時計」としての機能を失ったようなものなので、別の方法をさらに模索するしかありません。。

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■機体の外に100Ωを接続する図。発熱を抑えるため、セメント抵抗を選択。発熱は抑えられたが、調整機能は回復しなかった。なお、このセメント抵抗は大きすぎるため、機内への実装は出来ず。


最早うんざりしながらも、さらに分析を進めていくと、今度はテスターの電圧値が意外と高いことに気づきます。
なんと、これまで12Vだと思っていた電源電圧が、実際は15Vも出ているではありませんか!

驚きながらも鉄道模型用の電源装置を確認しますと、実はコントローラーの目盛のうち、最大12Vなのは緑の帯の部分までで、続く赤い帯の部分は、最大15Vも出ていることが判明。

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■コントローラーの赤帯の部分は、文字通り「レッドゾーン」ということか。


コントローラーの取扱い説明書を廃棄していたため分かりませんが、鉄道模型は最大12Vだと認識していましたし、機器にも出力は12Vと表記されていますので、てっきりこの赤帯部分の終端である「全速」が、12Vの位置だと思っておりました。

これは「電源電圧の確認」という基本の基本を怠った結果でもありますが、そもそも12Vで設計されているハズの鉄道模型でも、「全速」を信じて終端まで回さない方が良い、ということなのでしょうね。
あまり回すことも無いと思いますが・・・。

結果的に、これまで12Vだと思って印加していた電圧は、実は15Vであることが分かりましたので、抵抗器が異常に発熱したのも頷けます。

そこでもう一度、今度は「12V」を正確に調整してから120Ωのミステルを接続してみますと、ほぼ発熱しなくなりました。

どうやら、やっと解決の糸口が見えたようです。