交通電業社「OS-7102」その10

3コマ目の時に「修正」と「始動」ボタンを同時に押すと、幕は減算方向に進み、0コマ目に来たときに動きを反転。
今度は加算方向に動き始め、再び3コマ目に達したときに動きを止めました。

こうした動きをみていると、この機能が意味するものとは、「帰零」スイッチのようなもの、ということなのでしょう。

つまり、幕のコマ位置とデジタル表示が異なったとき等にこのボタンを操作すると、幕は一度0コマ目に戻り、そこから改めてコマ数を加算して正しいコマ位置を目指す、ということになります。

前回の運転時には、幕は5コマ目でありながら、デジタルが「99」の状態で「帰零」を指令したものですから、5コマ目より下位に向かって0コマ目を探しに行き、本来の0コマも「0」と認識しないまま幕が暴走。
結果として上軸の巻き取り点が反転してしまったものと思われます。

このように考えると、実際の運行中にコマ位置がズレて、急いで修正しなければならない時に、この「修正」ボタンの一連の動作が、どの程度役に立つのか疑問に思ってしまうのですが、どうなのでしょう。

このような動作をするよりは、指令スイッチで選択するコマ数値をそのままデジタルに上書き表示してくれた方が、よっぽど実用上では助かるような気がしてしまいます。

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■楽しませてくれた操作盤の裏側はフルトリムされ、埃の侵入を防ぐ。製造日は94年12月23日の模様。

勿論このあたりは、素人には分からない、メーカーやユーザーの考え方次第なのかも知れません。

ともあれ、修理の成ったOS-7102は、これで正式にコレクションに加えることが出来ます。
方向幕の操作が悲願だったあの日の思いを、20年の時を超えてやっと実現させたのでした。

取りあえず、操作盤修理の項はこれで一旦終了とします。

あとは、素人では分からない箇所が壊れないことを祈るばかりです・・・。